蛍光ピンクに思いを込めて

Like a Candy Paper Moon

謎家族~とある日曜日~

久しぶりにバイトも学校もない日曜日、お昼頃まで寝てるつもりで昨日の夜SHARKもガムシャラも見て夜更かししたのにぼんやり目が覚めた時に目覚ましを見たらまだ9時…もっかい寝ようかと目を閉じるとドスドス聞こえてくる足音…あれ?なんか嫌な予感。
「おはよーーーーー!!!!!!」蹴っ飛ばしたみたいにドアを開けて「今日はいい天気だよー!ぽかぽか!お布団ほすよ!はいおきてーー!」って大声で喋りながらズカズカ部屋に入ってくるみゅーと。ああ嫌な予感的中…。開けられたカーテンから差し込む日差しが顔に直撃して眩しい。掛け布団を被ろうとしたら剥ぎ取られた…くそぅ。「おでかけするから準備してくださーい!」って言って掛け布団を持って階段を降りて行ってしまった。…お出掛け?なんか約束してたっけ?…まぁいいや7時間ぐらい寝たし起きようか。とりあえず顔だけ洗って歯磨きして…お腹減った。
寝巻きに髪の毛ボサボサすっぴん眼鏡でリビングに向かう。別に休日はいつものこと。
『おはよ』
謙「おはよう。もうまたそんな格好で降りてきて~(ぷんすこ)みゅーとと出掛けるんでしょ?はやく準備してあげな~」
…え?私みゅーとと出掛けるの?約束してたっけ?
「はーやーく!着替えてきて!メイクしてきて!髪の毛やったげようか?」
にこにこしながら背中を押してくるみゅーと。
『私今日出掛ける約束なんてしてたっけ?』
「んーん!してないよぉ」
…だよね?(笑)
「いーじゃん暇でしょ?お天気いいしお買い物いこ!」
にこにこしながらぐいぐい背中を押して階段のぼって部屋まで押し戻された…まぁ今日は予定もないしいいか。しょうがない、可愛い可愛いみゅーちゃんに付き合ってあげよう。
『服決めるのめんどくさい』
「じゃー俺がきめてあげる!」
みゅーとに服選んでもらってる間にとりあえず化粧。…てきとーでいっか、みゅーとだし(クズ)
『今日どこいくの?』
みゅ「ん~?あ、これ可愛い!これがいい!んっとね~、下北!ごはん食べてー、服みてー、映画みてーって感じ?」
どうやら映画まで見て休日を満喫するつもりらしい。
『映画何見るの?』
「アナ!まだ見てないんだぁ~。れりご~れりご~♪」
歌いながら楽しそうに服を選ぶみゅーと。靴も決めてくるね!なんて言ってバタバタ部屋を出ていってしまった…そこまでしてくれるのか。てか私この間ゼミ終わりに友達に誘われてアナ見たんだよな…まあいいかもう一回見れば。可愛い可愛いみゅーちゃんに付き合ってあげよう。
メイクを施して髪を巻いてみゅーとの選んでくれた服を着る。ほほ、ちょっぴり大人っぽくて可愛い。なるほどこの組み合わせもありなのね。お洒落オンチな私はみゅーとみたいな弟がありがたい。

「いってきまーす!」
『夜ごはんまでに帰ってくるね』
せっかく謙兄じゃなくて背の高いみゅーとと並んで歩くんだからヒールのサンダルとか履きたかったのになぁ…「いっぱい歩くから!ぺたんこ!」と足下はスニーカー。スニーカーはコンバース一筋だからみゅーととお揃いになってなんかちょっと恥ずかしい。いいけどね別に。

駅まで歩き始める。ぼんやりしながら携帯を開く…あ、シフト今日中に出さなきゃか。なーんて思ってたらふふふって突然にこにこし出して
「なーんかあきらとお出掛けするの久しぶりー!へへへ~」ってルンルンで歩くみゅーと。…何それ可愛いじゃないか。こーんな背も高くなって見た目だけはこんなに大人っぽくなったくせにやっぱり弟なんだなぁって改めて気が付く。あー…お財布にお金入ってたっけ…まあいいかみゅーとの服はカードで買おう。

のんびり各停でいっか~なんて言って空いてる車内に乗り込んで隣り合わせに座る。手帳を出して来月のシフト希望をお店にメールしてたら、その手帳を覗き見して「ここ、俺休み!」って手帳をトントンしてくる。
『あ、そうなの?』
「うん!あとねぇ、翔希も慧ちゃんも辰兄も休みだよ。みんなで遊ぼ~って。あ、あとその次の月のここも俺お休み!あそぼ!」
勝手に手帳をペラペラめくりながら付属のペンで書き込んでくみゅーと。おいこら。にっこり笑って「はいここバイトいれちゃダメ~」って。…可愛いじゃないか我が弟よ。私とは違って綺麗な字で"みゅーととお出掛け(^o^)"なんてご丁寧に良く分かんない棒人間まで書いてくれた。うん。可愛い。

お昼ご飯にみゅーとのハマってる油そばを食べて、お互いおなかいっぱいになってみゅーとのいつも行く古着屋さんへ。
「Tシャツほしいの!あと半ズボンと~ジーパンと~」なんて言って私の手を引っ張っていく。古着屋なんてみゅーととしか来ないから独特のこの匂いはやっぱりちょっと苦手だなぁ。
「この色とこの色どっちがかわいい?」
「半ズボンほしいけど履くかなぁ…」
「あーサンダルも欲しい」
ぶつぶつ言ったりどっちがいいか聞いてきたり。お洒落な人とする買い物は楽しい。
「ねー、これとこれ履きたい」
どちらかというと積極的に人に話し掛けられるタイプじゃないみゅーとは昔から店員さんと話すのが苦手で、だからこうやって買い物に私を連れてきたがる。近くにいた店員さんに『試着したいんですけどいいですか?』って言ってあげると笑顔でこちらにどうぞって連れてかれるみゅーと。なんだ、髭でパーマで黒くてアロハシャツで怖いけどいい店員さんじゃん。「近くで待ってて!」って。子供かよ。
『みゅーと?着れた?』
「あーちょっとまって!」
すぐにカーテンが開いて「どう?」って両手を広げて登場。だから子供かって…

2、3店を回り終わって満足そうににこにこして紙袋をもって映画館に向かう。
「ねーちゃんありがとー!」って普段は名前呼び捨てのくせにこういう時だけ姉ちゃんって言ってくるみゅーとは本当に調子が良い。まぁそんなみゅーとに『お昼みゅーとが払ってくれたしね~』なんて答える私も大概調子が良い。おねだりされたり買ってって言われた訳じゃないけど、どうしてこうもお姉ちゃんってものは弟に良い顔したくなるんだろうか。不思議だ。実に不思議だ。

映画館で少し早めに席につくと「ポップコーン食べたいから買ってくる!」って…自由かよ。いいけどね。帰ってきたみゅーとの手には大きいポップコーンと2つのドリンク。「あきらキャラメル好きでしょー?」ってポップコーンを差し出してにこにこしながらいうみゅーと。アイスコーヒーもちゃんとミルクもガムシロも入れてきてくれてる。『さっすがみゅーと!分かってる!完璧!』ってお礼を言うとへへへって満足そうに笑う。ほんと忠実なわんこ。可愛い。

「オラフちょーーーーー可愛かったね!!!」
映画が終わって『雪だるまつくーろー♪』「ドアをあけてー♪」なんて二人で鼻歌を歌いながらの帰り道。2回目のアナだったけど楽しかった。オラフ可愛かったし。
帰りも各停の空いた電車乗り込んで、隣合わせにに座る。Twitterを確認してたらしばらくして隣からスーッと聴こえる寝息。え、寝たの?買い物して疲れて寝るって…あーほんと小さいときから変わってないんだなーってなんだか嬉しくなる。昨日も遅くまで仕事だったし疲れてるんだろうか、降りる駅になるまで寝かしておいてあげよう。

「おなかへったー!」
ご飯なにかな~なんて言いながら家までの住宅街を歩く。みゅーとからは絶えずにアナ雪のレリゴーの鼻歌が聞こえる。さっきまで寝てたくせに元気だねぇ。
家の前についてドアを開けようとしたみゅーと。「あ、」って言うと私の方を振り返って「今日はつきあってくれてありがとー!服も!またデートしようねぇ」とだけ言って「ただいまー!」って入っていった。

散々振り回された日曜日だったけども私の弟は可愛すぎるのでもう何でも良っか、なんて思ってしまう。
どうやらブラコンはまだしばらく治りそうにない。